電技だより

電技だよりトップ
第62号
  • UAVを用いた空中写真測量
  • 技術ガイド
ホーム > 電技だより > 第62号 UAVを用いた空中写真測量

第62号 2017年/1月号

UAVを用いた空中写真測量

 UAV(Unmanned Aerial Vehicle:無人航空機:通称ドローン)を用いた航空写真測量(以下、「UAV測量」とする)を実施しましたので、ご紹介します。
 国土地理院では、UAVを測量で使用できるように「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」を平成28年3月に公表し、実用化に向けた取組みがなされています。
 当社としても初めての業務で、熊本地震により被災した線路の本復旧計画ルートのうち、大規模崩壊により人が立ち入れない危険な谷部(黒川及び濁川)の補完測量として実施しました。併せて、測量精度を把握(実測によるものとUAV測量を基に図化した縦断図の比較)するために、実際に地上測量を行った区間の一部でもUAV測量を行いました。具体的には、図1に示すA線新bU〜新No.7間の約600mとA線新No.7〜B線新No.1間の約350mが撮影対象となります。
 平成28年11月1日にUAV測量を実施しました。初めての試みということで、お客さまである九州電力鰍フ皆さまと電技社員、合せて約20名の方が見学されました(写真1参照)。

写真1 見学会の様子

 飛行ルートは図1に示す4方向で、撮影高度は50〜60m程度、撮影幅は100〜150mとなります。また、撮影間隔は1枚/3秒(設定変更可)で、実際の撮影に要する時間は1フライトあたり8分程度でした。安全面の観点から降雨時や風の影響(風速5m/秒以上)が予想される時の飛行は避けなければなりませんが、当日は無事にUAV測量を行うことができました。

図1 飛行ルート

 図1の背景は今回撮影した約1,200枚の写真を用い、画像の歪を補正して、どの地点からも真上から見たように処理した(オルソ画像)合成写真です。上空からの現地状況が鮮明に見て取れます。図2、3はUAV測量結果を反映させた平面図及び縦断図で、人が立ち入れない場所の、詳細な微地形を捉えています。

図2 平面図

図3 縦断図

 図4は実測によるものとUAV測量を基に図化した縦断図を重ね合せたものです。耕作地(裸地)では両者はほぼ合致し、ずれは殆どありませんが、樹高が高く密集した場所では樹頂部の高さを捉えることになり誤差が大きくなるので、地盤面を捉えた高さに合わせるなどの補正が必要になります。

図4 縦断図(重ね合せ図)

写真 Spreading Wings S900 今回の結果を基に、UAV測量の特性を踏まえた上で、今後の業務へ展開していければと思います。

(架空送電技術部)

ページトップ