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第40号 2009年/5月号

べんがら村への木質バイオマスボイラの導入

 平成21年4月に八女市の「べんがら村」にて木質チップを燃料とした木質バイオマスボイラの竣工式が執り行われましたのでご紹介します。

竣工式の状況 今回べんがら村に導入された木質バイオマスボイラは、平成19年度に八女森林組合殿が取り組んだ「森林バイオマスの利活用事業化調査」がきっかけとなり、平成20年度に八女市と地域中央開発(株)殿(指定管理者)が共同で国の補助金(導入費の約半分)を受けて導入したものです。私はこの事業の中で、八女森林組合殿の調査から、ボイラ導入時に必要となる国への補助金申請まで、一貫して業務を担当しました。
 べんがら村は、市の活性化(農業振興)および都市と農村の交流、市民の健康増進を目的として平成10年4月にオープンしました。温浴施設(天然温泉)やレストラン、農産物直売所などを備えており、年間87万人(平成19年度)もの人が訪れています。

べんがら村の外観写真

 これまでべんがら村では、温浴施設のシャワー・カランの給湯や温泉の加温にボイラを利用し、燃料に多くのA重油を消費していました。今回の木質チップを燃料とした木質バイオマスボイラに転換したことにより、A重油の消費量を大幅に削減できる見込みです。

木質バイオマスボイラの写真 木質バイオマスボイラの燃料には、八女地区の製材所等で発生する端材を木質チップに加工したものを利用しています。この木質チップは、ただ単に化石燃料の代替というだけでなく、地産地消型の再生可能な燃料であることから、その利活用方法が広く注目されています。
 また、木質チップはカーボンニュートラル「燃焼させても二酸化炭素(CO2)排出量ゼロ」の性質を持っていることから、A重油消費量の削減分が、そのままCO2の排出量削減に繋がります。その削減量は、一年間で約610トン、となる見込みです。
 現在、国が主導し、国内の企業間でCO2 排出削減量の売買が行える制度(国内クレジット制度)を試験的に運用しています。この制度にべんがら村(地域中央開発梶jが売り手として、九州電力殿と三菱商事殿が共同で買い手として、参加する予定です。こうした木質バイオマスを利用した林野部門の国内クレジット創出事業は第一号案件(平成21年4月現在)となっており、全国的にも注目されています。
 今後も、このような木質バイオマスボイラの普及により、地球温暖化防止への貢献が期待されます。当社もコンサルタントとして、少しでも多くの最新情報や技術を提供できるよう、日々努力していきたいと考えています。

木質バイオマス利用のメリット概念図

(環境エネルギー部 加藤主任)

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