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第36号 2007年/9月号

新たなる受注期を迎えた「小型ボーリング」 〜築土構木〜

クイックボーリング写真 弊社開発の小型ボーリング(通称「クイックボーリング」)も、ようやくお客様に認知されるようになってきたのか、新たな、そして不思議な注文が入るようになってきました。

1 京都編

 まず、最初の依頼は京都からです。昨年初夏、大手住宅設計会社の研究部門殿から、「地熱を利用した冷暖房装置を開発中であり、安く速やかに地中に孔を開け、保護管を敷設して欲しい。」との依頼が入りました。京都まで行って、半ばデモのつもりでボーリングを行いましたが、本件では「小型ボーリングの機械一式を数台購入したいかも・・・」との事後要請も入り、期待しているところです。

2 東北編

軌道と法面・フェンスに囲まれた現場の一例写真 次に、昨年暮れに依頼を受けたのが、東北です。秋田〜青森県内を中心に、「鉄道軌道に沿った法面の補強を行うので、軌道横の狭小地で水平ボーリングを行って欲しい。」との要請です。急な要請でしたが、他に手も無く焦っておられたので、班を構成して乗り込みました。冬場の北日本ということで相当な覚悟で行ったのですが、(こんな所で運を使っていいのか!)何十年振りかの暖冬。山を除けば雪は無く、九州とさして変わりありません。しかし、現場は狭い! 軌道と法面間は2m程しか無く、これにボーリング機械を水平に置くと、通常の機械では軌道にはみ出してしまいます。

水平ボーリング掘進中の写真 ここは、小型ボーリングを水平に設置できるように固定台座などを改良して対応しました。

 この調査では、担当のコンサルタント会社や施主の鉄道会社の技術陣も大勢現場にお見えになり、運搬に関わる機動力・狭小地での稼動性、採取コアの美しさ等について過分の評価を頂きました。また、最終日には、「来年も、またお願い!」との口頭依頼も受け、顧客満足度は「○」と言えると思います。

3 国宝級編

 今年依頼されたのが、貴重な文化財復旧に関する業務で、通常ボーリング機では運搬設置が困難な崩壊斜面内での調査です。県発注の業務を某コンサルタント会社殿が受け、当社に協力要請をされたもので、今も継続中です。「国宝級」とされる貴重な盛土と石垣の復旧計画に際し、「およそ千三百年前の倭人が構築した盛土を、当時のままに復元させたい。薄い層まで判別できる美しいコアを採取して欲しい。」とのこと。慎重を期して「国宝級」に挑みましたが、ボーリングを実施でき、コアも美しいという点にお褒めの言葉を頂いています。コア採取後は山口大学に依頼し、盛土材の分析(X線回折→鉱物の同定、走査型電子顕微鏡→粒子撮影)も行って盛土材の起源(源岩)を推定し、業務完了する見込みです。


 これらの受注に際しては、当社ホームページが活躍しているようです。また、当社OBの方の口コミもあったともお聞きし、感謝しているところです。

 ところで、この小型ボーリング機は、「小型改良機」として平成16年に実用新案を登録していますが、本年3月、平前社長、河野環境調査部長の強いご意志・ご指導により、掘進技術や形状に関する特許・意匠についても登録申請を行っています。

一、実用新案
「小型ボーリング機」自体に関わる新案で、部品を改造、組み合わせしてボーリング機を小型化した点
二、特許
掘進の新技術に関する項目で、回転数、孔壁保護材の濃度などに関する項目
三、意匠
水平ボーリングを行う際の形状(シルエット)に関する項目

(環境調査部 小西次長)

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